4年に1度コロニー国家間の主導権を巡り、各国で代表のファイターを選出して行われる。そのため"理想的な戦争"と呼ばれることもある。ガンダムファイトの歴史は、コロニー連合軍事顧問であったデューサー教授が発案したことに始まった。教授は、第2次カオス戦争勃発の危機の中、宇宙戦争を避けるために計画を提案した。この代理戦争は、例え小国であろうと優勝すれば4年間の栄光、また経済的にも恵まれるというもの。過去から現在まで60年に渡り続けられ、今大会で13回目となる。
各国コロニーの代表としてモビルファイターに乗り込み闘うパイロットのこと。ファイターは格闘家だけに限らず、プロボクサーや囚人などその素性も様々。しかし、搭乗の際のモビル・トレース・システムに耐えなければならないため、身体が健康で丈夫な者にしか乗りこなすことは不可能。
ガンダムファイトで優勝し、指導権が得られた国のファイター――つまり覇者となった者に与えられる称号。出場するガンダムファイターにとっては最大の名誉の証といえるだろう。
7ヵ条の基本条約と2ヵ条の補足で成り立つガンダムファイト開催ルール。
内容は
第一条 - 「頭部を破壊された者は失格となる。」
第二条 - 「相手のコクピットを攻撃してはならない。」
第三条 - 「破壊されたのが頭部以外であれば、何度でも修復し決勝リーグを目指すことができる。」
第四条 - 「ガンダムファイターは己のガンダムを守りぬかなくてはならない。」
第五条 - 「一対一の闘いが原則である。」
第六条 - 「国家の代表であるガンダムファイターはその威信と名誉を汚してはならない。」
第七条 - 「地球がリングだ!」
第一条補足 - 「試合中の過失によるガンダムファイターの殺傷は認められる。」
第七条補足 - 「ガンダムファイトによって地球上の建築物を破壊しても罪に問われることは無い。」
などスポーツマンシップに則ったものが多い。このルールを守り、地球降下後のサバイバル・イレブン(11ヶ月間)を勝ち残っていかなければ決勝リーグへ進むことができない。ガンダムファイトは、地球上ならどこで行われても構わなく、そのためファイターやクルーなどは他国への侵入も許可されている。ファイトの際には「ガンダムファイト」「レディゴー」の掛け声を掛け、試合が開始される。
前回の優勝国ネオホンコンの首相で、絶対的な権限を持つウォン・ユンファが決定した新ルール。
その内容は、
1,機体の修理及び改造を自由にしても構わない
2,たとえコクピットであろうと手段を選ばず攻撃を許す
というもので、純粋なスポーツではなく、生死を賭けた闘いであることを物語っている。
格闘用モビルスーツ。「ガンダム」とは、ガンダリウムを使用して作られた高性能モビルファイターを呼ぶ。
ファイターの動きや機体が受けたダメージを機体に伝える装置。無数のナノ(10億分の1)マシーンが浮遊するファイティングスーツで操縦者の身体情報を素早く読みとり、そのままトレースする。そのため、従来のハンドルやペダルで操縦する機体と違い、細かい動きを意のままに表現することを可能にした。
ガンダムファイターの動きをモビル・トレース・システムによってリアルタイムでトレースされる。機体のダメージもガンダムファイターへ「痛み」として伝わることから、人と機体の一体化--まさに「人機一体」と呼ばれるのだ。
ネオジャパンのモビルファイター"シャイニングガンダム"に搭載されているシステム。機体が搭乗するガンダムファイターの感情の高ぶりと同調し、普段の数十倍もの力を秘めた"スーパーモード"に変化する。
ドモンの感情の高揚によって発動されるシャイニングガンダム最終形態。この状態で放たれる必殺技は、通常の数十倍もの威力を持つ。当初、感情エネルギーシステムにより怒りの状態のみにしか発動しなかったが、それではエネルギーの消耗が激しく持続力を下げるため、後にドモンは"明鏡止水"の心を会得し、通常状態での発動を可能にする。
モビルファイター"ノーベルガンダム"に搭載されているシステム。ネオスウェーデンの技術者が独自に開発したもので、搭乗者の脳に誘導波を送り込んで自我を失わせる。それによりハイパーモードのような潜在能力を120%引き出すことが可能となる。ネオスウェーデンのファイターであるアレンビーは、この「バーサーカーモード」により短時間で相手を倒していた。
地球再生を目的として開発されていたデビルガンダムの原型。キョウジとともに地球に逃れた際、プログラムの故障を引き起こし"地球再生"から発展して"地球を汚染した人類の抹殺"をインプットし、各地でその猛威をふるうことになる。
元々は「自己再生」、「自己進化」、「自己増殖」の三大理論を備えたアルティメット(究極)ガンダムだった。しかし、地球降下によるプログラムの破損を修復するために地上のエネルギーを使って「自己再生」を始めることになる。デビルガンダムは、精神エネルギーによって機体を制御されているため、そのコアとなる強靭な精神を持つ生体ユニットを必要とする。
ネオジャパンのガンダム研究者カッシュ博士とその息子キョウジが開発していた"アルティメットガンダム"の細胞。金属でありながら生物のように成長する能力を兼ね備えている。さらに、無機物や有機物に関わらず、その体内に侵食して増殖する特徴を持つ。一度、細胞が体内で増殖すると、寄生した者の精神を完全に支配し、狂暴化させる。
何世紀にも歴史の影に隠れ、人類滅亡を阻止してきた組織。その実体は"キング・オブ・ハート"、"クラブ・エース"、"ジャック・イン・ダイヤ"、"ブラック・ジョーカー"、"クイーン・ザ・スペード"の5つの称号を持つ格闘技のプロフェッショナル集団。今まで歴史の表舞台に立つことはなかったのだが、"キング・オブ・ハート"であるマスター・アジアの第12回大会優勝と、その愛弟子――新生"キング・オブ・ハート"の称号を持つドモンのガンダムファイト参戦により、その存在が明らかとされる。
シャッフル同盟のリーダーで実力も随一といわれている存在。現在のキング・オブ・ハートの証は、マスター・アジアからドモンへと受け継がれている。称号の特徴は、右手の甲に深紅のハートの紋章が浮かび上がることだ。
シャッフル同盟のひとりクラブ・エースが持つ称号。DG細胞に冒されたサイ・サイシーを救出後、その命と引き替えに称号を受け渡した。
並はずれた判断力に優れているジャック・イン・ダイヤが持つ称号。新生シャッフルではジョルジュがその称号を受け継いだ。ジョルジュ自身シャッフル同盟のジャック・イン・ダイヤによってDG細胞から救出され、またDG細胞に冒されたミラージュガンダムのジャン・ピエール・ミラボーも同様に浄化されている。そのため、シャッフルの力は未知数だといえるだろう。
キング・オブ・ハートに続き実力NO.2を誇るシャッフル同盟のひとり。後継者であるアルゴが受け継ぎ、新生シャッフル同盟となった。
伝説のシャッフル同盟のクイーン・ザ・スペードが持つ称号。マスターとデビルガンダムとの闘いで力つきた彼は、チボデーを後継者として選び称号を渡した。シャッフルの紋章はドモン同様に右手の甲に浮かび上がる。
ドモンが修業時代を過ごした地である地球に残る最後の秘境。また、デビルガンダムやマスターガンダムを倒すために必要不可欠な"明鏡止水"の心を会得する目的で再び修行した場所でもある。DG細胞の恐怖に囚われた新生シャッフル同盟らも、ここで修行してスランプを脱出し、今まで以上の力を身につけた。また、この地ではデビルガンダムとマスター・アジアも戦力を溜めていた。そのため、ドモンらと衝突し、因縁の師弟対決となる。
最先端の技術で宇宙に作られた住居。すべての人類をコロニーに上げることは不可能だったため、一部の限られた人間のみ移住することができた。各国単位で作ったため、例えば、ネオアメリカならば自由の女神が建てられていたりとその国の特徴が顕著に見られる。
ガンダムファイトにおいて地球全土が、リングとして扱われる。森林や歴史的建造物の破壊など一切が認められ、罪に問われることはない。開催されると地球の周囲をビームロープが覆い、同時にガンダムファイターの監視、観察を行う。
前回のガンダムファイトで優勝し、今回の主催国となっている国家。首相ウォン・ユンファが統治しており、荒廃しつつある地球上でもっとも発展している国といえる。また、ガンダムファイトの決勝大会の場でもあり、勝ち残ったファイターはサバイバルイレブンの最終日にネオホンコンへ移動しなければ失格となってしまう。
人類の増加と地球環境の悪化によって、各国家は地球を脱出するためにスペースコロニーの建設に着手した。長年研究を経て大国から順に完成し、権力と財力を持つ者から選出され、コロニーへ移住した。これより後の時代を"未来世紀"と呼ぶようになった。
"スーパーモード"または"ハイパーモード"を引き出すために必要な精神統一。ドモンはシュバルツに教えられ、怒りによって感情エネルギーシステムを発動させるのではなく、心を静めることで自在にモードを操れるようになる。「明鏡止水」とは、澄んだ水のように心を静めることを意味する。
マスター・アジアやドモン・カッシュなどが会得した格闘技の流派。マスターの技からもわかるように素手でモビルスーツと渡り合えるほどの威力をもつ。最終奥義は、己の気を拳に集中させて放つ"石覇天驚拳"。